SHARED HOUSE

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CONCEPT
敷地は大阪市内の密集地に位置し、4.5m×4.9mを隅切りによって切り取られたわずか5,5坪の敷地である。施主は敷地から離れた場所に住むが、利便性の高い都市の中心部に小さなセカンドハウスを求めた。そして自分が常時使わないこともあって、3人の赤の他人に部屋を貸し、寝室以外は共有するいわば「シェアリング」の家として計画している。異なるライフスタイルの4人のプライベートスペース、共有スペース、浴室を極小な敷地の中でいかに構成するかを考えている。

建蔽率90%,容積率400%の敷地であるが、あえて敷地面積いっぱいに内部空間を確保するのではなく、7層の搭状の形態としている。1Fと7Fを共有スペース、2Fを浴室、3F~6Fを個室としている。上下を結ぶ共用階段は延床面積の限界値を考え、全て外部階段とした。しかしそのスペースは、道路側に計画している緑のスクリーンと共に都市の喧騒から内部空間との距離をつくる緩衝帯として機能する。

またこの敷地は商業地域に位置し、周囲では古い低層の建物が取り壊され、分譲マンション等大型の施設が建てられている。現在、隣接する建物は中高層の古ビルであるが、いつ周辺の地域と同様に土地を手放すことを強いられるか分からないといった不安感を施主が持っていることから、恒久的に残す建築ではなく、将来同じような都市の隅切りされた角地に移設することができる一時的な建築として考えている。



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